【鎌倉バリスタ紹介】vol.6「+ninth coffee」テラムラ ユウさん 〜ポップカルチャーとコーヒーの融合〜

+ninth coffee
<span class="fz-12px">らてみゅーちゃん</span>
らてみゅーちゃん

スペシャルティコーヒーを「より身近でより親しみやすいポップカルチャーのコンテンツ」として捉えているテラムラさん!気さくなお人柄が、コーヒー初心者にも安心感を与えてくれるでし♪早くもローカルのヘビーユーザーさん続出のようでしよー!

+ninth coffeeとは?

+ninth coffee
鎌倉駅東口から徒歩5分!二楽荘ビルの一階に入居されています。

+ninth coffee(アドナインスコーヒー)《以下、アドナインスコーヒー》は、2025年12月に小町にオープン。店名の「アドナインス」とは、幻想的で美しい響きを持つコード(和音)を指し、ポップスなど幅広い音楽のジャンルで使用されています。オーナー・テラムラさんによると、コーヒーとポップス(ポップカルチャー)には、いずれも身近で親しみやすい点で共通していると話します。そんな素敵なコンセプトも持ち合わせたアドナインスコーヒーのバリスタ・テラムラ ユウさんを取材いたしました!

ご自身のコーヒーキャリア(バリスタとしてのご経歴、過去に勤務していたカフェや受賞歴など)を教えてください。

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店内には認定証が展示されています。こちらはSCA認定のQ Graderの認定証。

【ご経歴】
Snow Beans Coffee バリスタ 2年
Acid Coffee Tokyo クオリティコントロール、バックオフィス 2年
CQI認定 Q Arabica Grader 保有
SCA認定 QGrader 保有

<span class="fz-14px"><span class="fz-12px">latte map 室井</span></span>
latte map 室井

テラムラさんはバリスタだけでなく、クオリティコントロール(品質管理)やバックオフィス(EC担当)など幅広いキャリアをお持ちです。Q Graderとは、CQI(国際コーヒー品質協会)が認定するコーヒーの品質を世界共通の基準で、客観的に評価できる国際資格を持つ鑑定士のことです。SCA(スペシャルティコーヒー協会)の基準に基づき、味覚・嗅覚・知識を駆使してカッピング(テイスティング)を行い、豆の品質を見極め、スペシャルティコーヒーとして認証する権限を持ちます。難関の試験(味覚、嗅覚、カッピングなど約20科目)に合格する必要がある、コーヒー業界のプロフェッショナル資格なんです!

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CQI認定 Q Arabica Graderの認定証。鎌倉エリアでQ Graderを取得しているマイクロロースターは非常に少ないです。

テラムラさんはどのような経緯でコーヒーの世界へ入ったのですか?

+ninth coffee
MHW-3BOMBERのWDTツール。不均一に配置された針を回転させ、コーヒー粉をほぐし、均質な状態に仕上げるとタンピングの精度が向上します。エスプレッソのフレーバーを向上させる役割があります。

大きなきっかけは、コロナ禍の自粛期間じゃないかと思います。
元々中学生ぐらいの頃から時たま見様見真似のハンドドリップをしつつ、漠然と老後は喫茶店のマスターになりたいと考えていました。
20代の中頃、当時なんとなく入社したスターバックスで働いていたのですが、その時にコロナ禍の自粛期間を経験しました。
1ヶ月ほどまるっとお休みができてしまったわけですが、良いキッカケかなと思い自宅にエスプレッソマシンを買い、毎日自宅でカフェラテを飲み、コーヒーと向き合う生活を開始。
エスプレッソでの抽出を続けるうちに「もっとこういう味が出てほしい」や「もっとこういう香りがほしい」など、抽出だけではコントロールできない悩みに直面し、地獄の釜の蓋とも知らず、興味のあった焙煎に手を出すようになります。
コーヒーオタクとして焙煎や抽出に行き詰まるうち、センサリースキル(コーヒーの味を評価するスキル)の存在に辿り着き、Qグレーダーの試験やSCAの授業を行っているSnow Beans Coffeeの門戸を叩きました。

鎌倉に開業したキッカケを教えてください。

+ninth coffee

まだ私が一介のコーヒーオタクだった時「もっと華やかで美味しいコーヒーが気軽に楽しめる社会になればいいのに!」と常々思っていたのですが、そんなオタクに都合の良いムーブメントが自分の周りで起こるはずもなく、あっても東京など、流行の先端をいく街のみ。
横浜に住んでいた私の周りでは「コーヒーって苦いものだよね」という意見が根強く、大多数を占めていました。
そんな自身に都合の良いムーブメントが自分の周りに存在しないのなら、自分で始めればいいのでは?と思い、開業を決意するに至りました。

鎌倉という土地は、元々雇われ店長みたいな形で鎌倉の別のカフェを受け持っていたこともあり、馴染み深い土地でした。
地元の方など、その土地に暮らす方も沢山いらっしゃる一方で、観光客などの遠方から来られる方も沢山いらっしゃるという、他にあまりない非常にユニークな地域である点が鎌倉出店を決めた一番大きな要因です。

アドナインスコーヒーのコンセプトは何ですか?

+ninth coffee
2025年12月時点のメニュー表です。フードメニューの展開は未定とのこと。

「ちょっと気分が上向く、そんなコーヒーを」
という言葉を掲げて、華やかさやユニークな個性が味わえるスペシャルティグレードのコーヒーを、ハンドドリップでは10種類以上、エスプレッソではその日の気分でブレンドやシングルオリジンで提供しています。
産地や品種、プロセシングによる味わいや香りの違いを店主のウンチクと一緒にお楽しみください笑

提供されているカフェラテへのこだわりを教えてください。

+ninth coffee
カフェラテ(HOT)¥700 取材時ではエチオピアのシングルオリジンの豆を使用。

すべてのエスプレッソドリンクにおいて濃度と味わいを最適化するため、抽出量を微妙に変更しています。
カフェラテでは、エスプレッソの濃厚さを保ちつつ、ミルクと合わせた際にお互いを活かすバランスになるよう、少し濃いめのエスプレッソを使用しています。
カフェラテやアメリカーノにしても個性が光る、濃厚なエスプレッソドリンクをお楽しみください。

<span class="fz-14px"><span class="fz-12px">latte map 室井</span></span>
latte map 室井

エスプレッソへのこだわりが強いテラムラさん!オリジン由来のフレーバーを楽しむために、エスプレッソはリストレット(通常よりも少ない湯量で短時間で抽出し、凝縮されたコーヒー豆の旨味や甘みを最大限に引き出しつつ、苦味や渋みを抑える抽出方法)で抽出しているとのこと。豆の状態を見ながら、エスプレッソに使用する豆を選定しているので、週に2~3回は変えているとのこと!鎌倉エリアでこんなに高頻度で豆を変更されているのはアドナインスコーヒーさんだけかも?今日のラテはどんなフレーバーなんだろうと考えるとワクワクしちゃいますね笑

焙煎機やエスプレッソマシン、グラインダーなどの機器について、隣のこだわりを教えてください。

+ninth coffee
フジローヤルの焙煎機は日本国内で圧倒的なシェアを誇る信頼性の高いブランドです。

焙煎機は私の焙煎初期からの相棒、フジローヤルの1キロ釜を使用しています。
エスプレッソマシンは過去実際にWBCで使用されていたマルゾッコのGB5を使用しています。
もう20年ほど前のモデルですが、キチンとメンテナンスしてあげれば美味しいエスプレッソを抽出できる、ロマン溢れる廃盤モデルです。

+ninth coffee
La Marzocco GB5はクラシカルなデザインでカッコイイですね!

今後の展望について教えてください。

+ninth coffee
店内でイートインも可能です。オシャレな空間でうっかり長居してしまいそう。

現在、小難しくてややこしいと思われてしまいがちなコーヒーですが、コーヒーを小難しいナニカではなく、より身近でより親しみやすいポップカルチャーとしてスペシャルティコーヒーというコンテンツを広く一般にわかりやすく、楽しみやすい形で伝えていきたいと考えています。
ビジネスとして、というよりはただのコーヒーオタクの布教活動に近いのかもしれません。

+ninth coffeeとしては、焙煎をとことんまで突き詰め、神奈川を代表するロースターの一角として、諸先輩方に肩を並べることが目標です。

編集後記

今回お話を伺ったテラムラさんの言葉の中で最も印象的だったのは、「コーヒーを、より身近で親しみやすいポップカルチャーとして伝えたい」という熱い想いです。

店名の由来となった「アドナインス」というコード。それは楽曲に彩りと余韻を加える魔法のような響きを持ちます。テラムラさんが提供するコーヒーもまさに同じで、私たちの何気ない日常にスッと溶け込みながら、その一日を少しだけ「上向き」にしてくれる、そんな心地よいエッセンスに満ちていました。

一方で、その「親しみやすさ」を支えているのは、Q Grader(国際コーヒー鑑定士)としての確かな技術力です。鎌倉のマイクロロースターは年々増加傾向にありますが、この認定資格を有する事業者は決して多くはありません。

確かな審美眼と親しみやすいコンセプトを併せ持つアドナインスコーヒーさんが、鎌倉におけるスペシャルティコーヒーのシーンに新しい風を吹かせてくれるに違いありません。

(latte map 編集部)

+ninth coffee(アドナインスコーヒー)

住所
神奈川県鎌倉市小町2-7-2 二楽荘ビル

営業時間
12:00 – 18:00
※営業日時の詳細は公式instagramにてご確認ください。

Wifi:なし

公式instagram
https://www.instagram.com/addninthcoffee/