
「カフェラテは飲み物でしょう?」
多くの方がそう思われるかもしれません。確かにカフェラテは、リラックスしたい時やゆっくり会話をしたい時など、日常の様々なシーンで飲まれているミルクビバレッジです。それが一般的なイメージでしょう。しかし、私たちlatte mapは異を唱えます。その一杯には、単なる液体という枠を超えた、奥深い魅力が詰まっているのです。私たちは声を大にして言いたい!カフェラテは、立派な「料理」であると…!!!
それでは早速、その理由について3つの要素から紐解いていきましょう。
①素材へのこだわり

まず、素材へのこだわりです。みなさんは、カフェラテの価格がお店によって異なる理由をご存知ですか?もちろん、店舗の形態や立地、人件費など様々な要因を考慮してプライシングされていますが、重要な部分としては原材料費、とりわけコーヒー豆そのものになります。
昨今円安の影響で、様々な原材料が高騰していますが、コーヒー豆はそれに加えて異常気象による不作や新興国の需要増などの要因が重なり、国際取引価格が1年で2倍も上昇しています。主にカフェや喫茶店で使用されているアラビカ種の国際価格は、2025年2月に1キログラムあたり9ドル(約1,350円)の大台を超えました。
「ーーー最近カフェラテが値上がりしたなぁ」
実はそんな背景があるのです。ただここでみなさんにお伝えしたいのは、カフェラテの価格差は外的環境に左右されながらも、品質や種類、産地(農園)、受賞歴などによって大きく変動するということです。特に、SCA(スペシャルティコーヒー協会) が定める評価基準を満たしたり、COE(カップ・オブ・エクセレンス)などの品評会で入賞すると、希少価値が高くなり、高値で取引されるようになります。例えばCOEの上位入賞豆になると、100gあたり5,000円以上で一般販売されることも珍しくはありません。
トップ・オブ・トップ(COEなどの評価基準以上の品質) と認められた非常に特別なコーヒー豆の特徴には、アロマが際立っており、複雑で豊かなフレーバー、クリーンでクリアな味わい、酸味・甘味・苦味・コクの絶妙なバランス、飲んだ後の長い余韻(ロングアフター)などがあります。
私たちは、鎌倉の人気ロースターが焙煎したトップ・オブ・トップを含めた希少なスペシャルティコーヒー豆を使用し、高品質のカフェラテをご提供いたします。そして、コーヒー豆の種類ごとにローストレベルやプロセスが異なるため、コーヒー豆本来のパフォーマンスをひき立たせるのに適した水やミルクを選定し、オリジナルレシピを開発しています。このように、カフェラテは料理と同様に「素材をどのように調理するか」でアウトプット(完成度)が変化するのです。
②抽出へのこだわり

次に、抽出へのこだわりです。抽出とは料理における「調理」を指します。料理の味は調理器具で決まるとも言われますが、カフェラテにおいても調理器具はアロマやフレーバーに大きな影響を与える重要な要素の一つです。
まずは厳選されたコーヒー豆を、TIMEMOREのコーヒーグラインダーMILLAB E01で均一で香り高く挽いていきます。そして香り豊かなエスプレッソを、数百万円のエスプレッソマシンと比肩する程に高性能なFlair Fspresso PRO2で抽出。最後にNano Foamer PROでシルクのような濃厚フォームミルクを生成し、口当たりが滑らかで香り豊かなカフェラテに仕上げていきます。
もちろん抽出にあたっては、気温や湿度を考慮して抽出調整や温度管理を行い、一杯ずつ丁寧に淹れていきます。
③ペアリングへのこだわり

最後は、ペアリングへのこだわりです。料理には相性の良い組み合わせがあります。それはカフェラテにおいても同様です。ミルクの優しい甘味とエスプレッソの豊かな風味が、意外なほど様々な料理と調和します。
例えば、肉料理にはナチュラル製法のベリーのような果実感のあるカフェラテが合います。ほどよい酸味が肉の脂っぽさを和らげ、口の中をさっぱりとさせることができるのです。そう、スペシャルティコーヒー豆はいわば「フルーツ」なのです。それを考慮しながらペアリングを設計すると料理の楽しみ方がぐっと広がります。
まとめ
もちろん、「料理」の定義は様々でしょう。しかし、素材・抽出・ペアリングへのこだわり、これらの要素を考慮するならば、カフェラテは単なる飲み物という枠には収まりきらない、深遠な魅力を秘めた「液体のアート」、すなわち「料理」と呼ぶにふさわしいのではないでしょうか。
今日、みなさんが手に取る一杯のカフェラテ。それは、わたしたちの情熱と技術が詰まった、五感を満たす一皿の料理なのだということを、少しだけ意識してみてください。きっと、新たな食体験を発見する良い契機になるでしょう。
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