

大阪予選がスタート!早くも熱戦が繰り広げられてるでし!らてみゅーちゃん、ミルクビバレッジが飲みたくてたまらんでしw
ジャパンバリスタチャンピオンシップ(JBC)2026の大阪予選は、2026年8月4日(火)から8月5日(水)までの2日間にわたり、大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校にて開催されます。白熱した東京予選に続き、大阪予選がいよいよ開幕です!
東京予選の模様はこちらをご覧ください。
大阪予選1日目スケジュール(8/4)
| 競技順 | 競技開始予定時刻 | 氏名 | 所属 |
| 第1競技者 | 10:27 | 間嶋 慶斗 | 大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校 |
| 第2競技者 | 10:59 | 山﨑 託実 | 株式会社TAOCA COFFEE |
| 第3競技者 | 11:31 | 三宮 彪 | レックコレクティブ株式会社 |
| 第4競技者 | 12:03 | 西 利輝人 | SAMURAI DREAM株式会社 |
| 第5競技者 | 12:35 | 太田 寛乃 | 株式会社GLITCH |
| 第6競技者 | 13:07 | 赤坂 宇宙 | 大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校 |
| 第7競技者 | 13:39 | 南條 裕乃 | Unir(ウニール)京都店 |
| 第8競技者 | 14:11 | 川井 俊輝 | 株式会社TAOCA COFFEE |
| 第9競技者 | 14:43 | 井上 エルモ | レックコレクティブ株式会社 |
| 第10競技者 | 15:15 | 山本 順平 | solkatt coffee kyoto |
| 第11競技者 | 15:47 | 白石 守生 | インターコンチネンタルホテル大阪 |
| 第12競技者 | 16:19 | 須永 紀子 | MANLY COFFEE |
| 第13競技者 | 16:51 | 橋本 隼弥 | 大阪農業園芸・食テクノロジー専門学校 |
注目競技者のプレゼンテーション(大阪予選1日目)
大阪予選1日目のハイライトとして、latte map独自の視点で注目の競技者をピックアップし、そのプレゼンテーションの内容をご紹介します。
なおプレゼンテーションの内容につきましては、インスタライブ配信の音声を書き起こしたものをもとに構成しています。音声認識の精度により、聞き取りが難しい箇所があり、正確ではない可能性があります。予めご了承ください。
第3競技者 三宮 彪選手(レックコレクティブ株式会社)

第3競技者として登場したのはレックコレクティブ株式会社の三宮選手。同社代表の岩瀬由和氏は、2014・2015年のJBC連覇、2016年のWBC(ワールドバリスタチャンピオンシップ)準優勝という実績を持ち、福岡発のスペシャルティコーヒー企業を展開されています。
三宮選手は、スペシャルティコーヒーには酸味やフレーバーといった個性があり、その個性に強く惹かれたことがバリスタになるきっかけだったと話します。その個性をより魅力的に感じてもらうには「甘さ」が支えとして必要だと考えており、甘さがあることで酸味は果実のように、苦味はチョコレートのように感じられると説明。プレゼンテーションでは「甘さ」に焦点を当て、コーヒーの個性を最大限に引き出すことで生まれる、心を動かす味覚体験を2種類のコーヒーで表現。
プレゼンテーションはエスプレッソ→ミルクビバレッジの順で展開。
使用した豆
コーヒー①パナマ アルティエリ農園 ゲイシャ ドライファーメンテーション・ナチュラル
- 標高1800mの高地に位置し、火山性の土壌により赤い果実のような酸と芳醇な香りを形成しているという
- プロセス:チェリー収穫後、水分値が45%になるまで乾燥させ、その後3日間の嫌気性発酵と28日間の乾燥工程を経ている
- フレーバー:オレンジ、パッションフルーツ、フローラルを思わせる華やかな香り
コーヒー②コロンビア グランハ・パライソ92農園 オンブリゴン
- 農園主のウィルトン氏、小規模ロットでの検証を重ね、成功したプロセスを大規模な「ビッグバッチ」生産へと展開している人物だという
- 品質を維持したまま生産規模を拡大するのはリスクを伴う難しい挑戦だが、これにより高品質な発酵由来のフレーバーを、より手の届きやすい価格で届けることを実現しているという
抽出レシピ
エスプレッソ
- このコーヒーを通じて、甘さがあることで酸味がより美しく、クレマもより鮮明に感じられることを実感した。一方で、抽出だけでこの甘さを無理に引き出そうとすると、酸味やフレーバーが感じづらくなるという課題があった。
- そこで抽出条件ではなく、焙煎直後の豆の状態そのものに着目 CO2計測機を用いて、焙煎直後の豆から放出されるガスの量を経時的に計測。
- ガスの放出量が150〜200ppmになるタイミングで、クレマがよりきめ細かくなり、甘さが最も感じられることを発見
- そのタイミングを可視化することで、最も甘さが感じられるタイミングでの抽出を実現
- エイジング:9日目のものを使用。粉量18gに対し41gの抽出と、やや長めの抽出により、後半に出てくるフローラルな印象を重視
- 提供:クレマを確認後、手前から10回混ぜてから提供。これによりクレマの油分がしっかり全体に回り、フレーバーをより鮮明に楽しめるという
ミルクビバレッジ
- ミルクの甘さを土台にすることで、より親しみやすいデザート的な体験に変わり、多くの人を魅了できると考え、このコーヒーを選定
- 風味をより鮮明にするため2種類のロットをブレンド:優しい甘さを持つロットA、ユニークなアロマを持つロットBを9対1の割合でブレンド
- プロセス:ダブルファーメンテーション+サーマルショック(オプション)、合計92時間の発酵を実施
- レシピ:粉量21gに対し35gの抽出。エスプレッソよりやや短めの抽出で、ピーチのフレーバーを引き出す設計
- ミルク:50℃にスチームし、55g注ぐレシピ。ミルクは2種をブレンドし、1つ目は凍結還元60%のラクトースフリーミルクを80%。クリアな甘さでコーヒーの風味を感じやすくしつつ、甘さの軸を作る。2つ目はライスミルクを10%。米由来の風味がピーチのフレーバーと合わさり、アミノ酸以外の成分(音声上不明瞭)がクリーミーな質感を生み出しているという
- 提供:外観を確認後、混ぜずにそのまま2口で味わうよう案内
- 本日のミルクビバレッジは、ミルクの甘さを土台にスペシャルティコーヒーならではの個性をより多くの人に届けられるよう設計されている
第7競技者 南條 裕乃選手(Unir(ウニール)京都店)

第7競技者として登場したのは南條選手(Unir/ウニール 京都店)。Unirは京都・長岡京発のスペシャルティコーヒーロースターで、山本知子氏がJBC2018・三村つつみ氏がJBC2022においてチャンピオンに輝いています。南條選手自身もJBC2022・JBC2025のセミファイナリストの実績を持ちます。
バリスタになって5年。理想のバリスタ像について考えるようになった 生産者の思いや努力を、バリスタとしてもっと伝えていかなければならないのではと感じるようになったそうです。昨年、ミルクビバレッジでたびたび使用してきたエル・ディビソ農園(コロンビア)の生産者ネストル氏から「なぜうちのコーヒーをエスプレッソで使ってくれないのか」と尋ねられ、すぐに答えられなかったという原体験があるとのこと。
ネストル氏は日々革新的な発酵プロセスに挑戦し続けている人物。彼の仕事をミルクビバレッジだけでなくエスプレッソでも使い、1つのコースのように提供したいと考えたそうです。スペシャルティコーヒーの競技会にさまざまな「コース」があふれる今だからこそ、生産者の思いをより深く伝えられる方法だと考えたと語ります。
プレゼンテーションはエスプレッソ→ミルクビバレッジの順で展開。
使用した豆
コーヒー①コロンビア エル・ディビソ農園 ゲイシャ ウォッシュド
- ネストル氏と対話を重ねながら理想のエスプレッソを追求
- 彼らのコーヒーは発酵由来の非常に個性的な味わいを持ち、ミルクとの相性は抜群だったが、エスプレッソ単体で飲むと酸味が強く出すぎてしまう課題があった。そこで、これまでよりも丸みのある酸、プロセスの個性が出過ぎない、エスプレッソ専用の新しいコーヒーを生産者と共同開発。この1杯にたどり着くまで、何度も試作を重ねたという
コーヒー②コロンビア エル・ディビソ農園 ティピカ・メホラード(※音声不明瞭のためプロセスを確認することができなかったが発酵プロセスの可能性あり)
- 生産者と南條選手それぞれの努力の積み重ねをカップに込めたものだという
- 競技会の世界大会でも数多く使用されてきた実績がありながら、さらなる品質向上を目指し、3年前に新しく植えられたばかりの品種だという。エチオピア原種の血統を持ち、熟した果実のような甘さが特徴とのこと プロセスも生産者の得意とする発酵プロセスをさらにブラッシュアップ
- 南條選手はこのロットを初めてカッピングした際、これまで以上に鮮やかな酸を感じて驚き、ネストル氏に大会で使用したい旨を伝えたという
抽出レシピ
エスプレッソ
- 具体的な調整:従来3回行っていた発酵を、時間にして70%程度に短縮。その分、温度やpHの管理を0.1単位というこれまで以上に細かい精度で調整したという。これにより、華やかさと丸みのある酸、ゲイシャ本来の個性を自然に表現できるコーヒーに仕上がったとのこと
- レシピ:粉量20gで液量48g、クリーンな仕上がりを引き出す設計。良好な状態を保ちながらきめ細かなテクスチャーを表現
- 提供:手元で5回混ぜてから提供
- フレーバー:みかん、フローラル、ベルガモットのアフターテイスト。ミディアムローウェイトでシルキーなテクスチャー。
ミルクビバレッジ
- ミルク:ハイパーチラーで凍る直前のライスミルクと凍結還元70%のラクトースフリーミルク。ブドウ糖・オリゴ糖を含むライスミルクと、低温殺菌牛乳を凍結濃縮したもの(70%まで濃縮)などを組み合わせているという。これらを1:4で合わせることでミルクの温度を3℃程度まで下げることができる。その後45℃に仕上げることで、スチーミング(テクスチャリング)の時間を最大限確保しながら滑らかな口当たりを実現する狙いがあるという。通常の冷蔵温度のミルクではスチーミング時間が短くなり滑らかな質感にならない一方、凍結温度そのままでは冷えすぎてしまうため、この温度設計にたどり着いたとのこと
- レシピ:粉量19gで液量36gのショートな抽出。
- フレーバー:赤肉メロンキャラメル、チョコソフトクリーム
総括(大阪予選1日目)
全体的に東京予選と同様のトレンドが見受けられます。使用されたコーヒーの産地は、パナマやコロンビアが中心でした。また品種については、東京予選でも見られたティピカ・メホラードが大阪予選でも登場し、じわじわと人気を伸ばしている模様です。
プロセス面では、東京予選同様に「ダークルーム(暗室発酵・乾燥)」を取り入れた豆の使用が印象的でした。発酵プロセスのトレンドが継続する一方で、品種特性の魅力を引き出すためにナチュラルやウォッシュドといったクラシックプロセスを選択する選手も多く見受けられます。
ミルクビバレッジでは、凍結還元したラクトースフリーミルクやライスミルクなどを組み合わせた「カスタムミルク」が目立ちました。これにより、濃厚で華やかなフレーバーに仕上げる傾向が窺えます。

